FP2級の勉強時間を調べると、「150〜300時間くらい」という目安を大手資格スクールのWebサイトなどで見かけます。
「同じ試験で、なんで差が倍もあるのか」「自分の場合、どのくらいかかるんだろう」と気になる方も多いと思います。
私の感覚では、FP3級に合格してすぐにFP2級に進む方であれば、勉強時間の目安は100〜200時間ほどです。
これ以外にも、もともとの知識や学習の目的で、必要な勉強時間は増減します。

私は会計事務所で働いていた経験があり、税金と相続の2分野はほとんど勉強なしで正答できる状態でした。そのため、FP2級は80時間ほどの勉強で合格しています。
この記事では、FP2級の勉強時間について、「自分はだいたいこれくらいかな」と見当をつけるためのコツをお伝えします。

1級FPライター
イシダ
FP全級を独学で一発合格(1級はきんざい学科→協会実技)/相続とタックスが得意/元・会計事務所/ Lancers金融ライタースペシャリスト認定
FP2級の勉強時間が人によって大きく変わる理由
FP2級は学科試験と実技試験があり、いずれも6割以上の得点で合格となります。実技はきんざいの4種類(個人・中小事業主・生保・損保)と日本FP協会の1種類(資産設計提案業務)の計5種類の試験から選んで申し込みます。
FP2級の勉強時間の目安に大きな幅がある理由は、主に次の要素が関わっていると考えられます。
- 3級の知識が残っているか
- もともと得意な分野があるか
- 合格だけを目指すか、しっかり学びたいか
それぞれ見ていきましょう。
3級の知識が残っているかどうか
FP3級で習得した知識は、そのままFP2級の土台となります。
出題される論点は増えますが、6分野の枠組みで出題されることはずっと変わらないため、3級の知識も土台として生き続けるのです。
そのため、3級に合格してすぐに2級の勉強を始められる場合は、勉強時間を短縮しやすくなります。
一方、合格から半年もすれば、おそらく使わない知識は覚え直しとなり、勉強時間が余計にかかります。
3級を受けずに2級から挑戦する方や、3級の勉強時間があまり取れずギリギリで合格した方も、必要な勉強時間は増えやすくなります。
もともと得意な分野があるか
FP試験は、次の6分野から出題されます。
- ライフプランニングと資金計画(住宅ローンや社会保険など)
- リスクマネジメント(民間の保険商品など)
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継
これらの一部を、他の資格勉強や仕事を通じて身につけている場合、勉強時間を短縮しやすくなります。

私は会計事務所で働いていたため、タックスと相続の2分野が得意分野で、ほぼ勉強なしで正答できる状態でした。そのため、FP2級は80時間ほどの勉強で合格しています。
短時間で攻略している方の合格体験を読んでみると、税務会計、社会保険、不動産などの資格勉強の経験がある方が多い印象を受けます。
合格だけを目指すか、しっかり学びたいか
FP2級の勉強時間を決める意外に大きな要素が、「学習の目的」です。
FP技能検定の合格基準は満点の6割ですから、「合格が目的」なら満点を取ろうとする必要はありません。たとえば、学科は四答択一が60問ですから、36問の正解が合格ラインです。よく出るところを中心に勉強し、苦手な分野は深追いしないとする戦略でも、十分合格できるのです。
一方で、実務で活かせるレベルの知識を身につけたい方や、1級FP技能士やCFPといった上位資格にも挑戦したい方であれば、知識の定着や、苦手分野を作らない学習に時間をかける必要があります。そうすると「ただ合格すればいい」というスタンスの受験生よりも、勉強時間は上振れします。

私は得意分野の得点に頼り、2級を「合格優先」で取り組んだため、大きく時間短縮できました。
でもそれによって、1級の学習は苦労しました。

1級は出題範囲が広いから、得意分野があっても確実な得点源になりにくくなるよね…

ここで楽をしても、あとで返ってくるってことか。
FP2級の勉強時間の目安
それでは「自分の場合、何時間くらいかかりそうか」の目安をお伝えします。
3級合格直後または得意分野がある|100時間~
FP3級の合格から日が浅く知識が残っている方や、得点源にできる得意分野がある方なら、100~150時間ほどで合格を狙えるでしょう。
特に複数の分野に相当する知識がある方(例:保険と不動産、タックスと相続など)のうち、「合格できればいい」と割り切って勉強できる方なら、100時間未満での合格を目指せます。

私の80時間も、タックスと相続の2分野は練習問題や予想問題の確認くらいで十分でした!

勉強時間を短縮するなら、よく出るところを中心に練習問題でインプットし、予想問題集で仕上げる方法がおすすめです。私が使ったテキスト、問題集、予想問題集はこちらの記事で紹介しています。
3級から間があいている|150時間~
FP3級に合格してから間があいている方は、3級で学んだ内容を思い出しながら進める必要があるため、合格直後の方より時間がかかります。150時間をひとつの目安にするとよいでしょう。
3級合格後かなりブランクがある・そもそも3級を受けていない|200時間前後を想定
FP3級を受けていない方や、3級の合格からかなりブランクがある方は、200時間をひとつの目安にするとよいでしょう。1分野に平均30~40時間ほどかかる計算です。
しっかり学ぶなら+50時間~100時間
上位資格への足がかりや実務への役立てを目的とし、すみずみまで知識の定着を図る場合、各分野を何度も周回する必要があります。これを目指すなら、上記のさらに50時間~100時間程度の上乗せを見込むとよいでしょう。

2級はよく「実務レベル」と言われます。そのため初学の分野は難しく見えますが、その知識を要する仕事に就いている人にとっては当たり前の知識がほとんどです。すみずみまで学習することで、専門外の分野の業務への知見が広がるため損はありません。
FP2級の勉強法
出題範囲の広いFP2級は、繰り返し学習して制度や数字を定着させていくことが大切です。
軸になる教材を選ぶ
いろいろな教材に手を出すと迷いやすくなるため、教材は最初に決めたものをやり込む方法がおすすめです。
教材は、市販のテキストや資格スクールなどの通信講座が選択肢となります。
市販のテキストの選び方
市販テキストで独学するなら、最初に選んだ1冊を軸にして読み込むのがおすすめです。
また、FP2級はとにかく出題範囲が広く覚えることの多い試験になります。そのため、テキストを読むだけでなく、小さな単元ごとに対応する問題を解きながら進めるとよいでしょう。
テキストを読んだだけではフラットにしか捉えられない制度でも、問題形式で問われると角度やメリハリがつくので、飽きにくく理解度も上がります。

私も市販テキストで、1つ読んで問題集を解くリズムを続けて合格しました。問題を解くときは最初から正答を目指すのではなく、すぐ答えを見て次に進むのも勉強時間を短縮するコツです。
▷FP3級の独学合格におすすめのテキストと問題集を1級FP技能士が紹介
通信講座の選び方
FP2級は広範囲の知識が問われるため、資格スクールなどの通信講義で学ぶ方法も有効です。
通信講座の強みは、動画で全体像をつかんでから、細部の学習に入れることにあります。
広範囲を一度にざっくり掴めるため、市販テキストを我流で読み進めるより、勉強のペースを作りやすいといえます。
また、動画講義であれば、通勤時間や会社の昼休みなど、机に向かってテキストを広げにくい時間も復習に充てやすくなります。
動画サイトの無料動画を活用するのもよい方法でしょう。ただし、学習の軸となるテキストがないと、視聴して終わりになりやすい点には注意が必要です。
長丁場となるFP2級を講義でインプットするなら、講義とテキスト、練習問題がセットになっている講座を選ぶことがポイントです。
予想問題集は絶対にやっておく
2級以降の学科試験は4択となり、正確な知識がなければ正答しにくくなります。
とはいえ、すべての論点を暗記するのは簡単ではありません。そのため、出やすいところを中心に押さえる「合格するための学習」を意識することも大切です。
ただ、過去問から傾向を分析するのは、個人ではなかなか難しいものです。さらに学科試験では、法改正に関する部分が狙われることもあります。
そのため、学科試験に一発で合格したいなら、試験前に予想問題集をやっておくことがおすすめです。

私も2級と1級は予想問題を解いていなければ、一発合格できていなかったと思います。私が使ったテキスト・問題集・予想問題集はすべてこちらの記事でまとめています。
3級を受けない場合の2級の勉強方法
FP2級の受検資格は、3級の合格者、2年以上の実務経験がある方、AFP認定研修の修了者のいずれかです。
つまり、FP業務に関する実務経験が2年以上ある方や、AFP認定研修を修了した方は、3級をとばして2級を受検できます。
ですがこの場合、「3級からの貯金」がないため、勉強時間は200〜300時間ほど見ておくべきでしょう。
勉強の教材は、2級の市販テキストや資格スクールなどの通信講座の利用だけに目がいきがちですが、もし将来的に1級FP技能士やCFPに進むことを検討しているなら、AFP認定研修の「基本課程」を受講する選択肢もあります。
AFP認定研修の基本課程とは
AFP認定研修とは、日本FP協会が認定した資格スクールなどが実施する講座のことです。
2級合格前に受講できるAFP認定研修は「基本課程」といい、FP科目の講義を受け、課題提出等に合格すれば修了となります。この修了が、2級の受検資格になります。
さらに、2級に合格すれば、AFP認定を受けられるようになり、CFPの受験資格を得られます。

資格スクールなどの「FP2級講座」は2級に合格することに特化しているけれど、基本課程なら2級合格とAFP認定の両方を目指せます。
AFP認定研修のメリット
AFP認定者になると、上位資格であるCFP試験に挑戦できるようになります。
そしてCFP試験に合格したあとは、研修と3年以上の実務経験(研修で代替可能)によってCFP資格を得られます。
また、CFP試験に合格すれば、FP1級の学科試験の免除も受けられます。この学科試験は合格率が約12%ほどと低くFP検定最大の難関です。必要な勉強時間も2級とは比べものになりません。
2級に合格したあと、AFP認定研修を受けていれば、そこからAFPに登録し、CFP試験に挑戦できます。そしてCFPの全6課目に合格したあとは、1級学科試験(合格率約12%)の免除を受け、実技試験に合格すれば1級FP技能士になれます。

AFP認定研修ならCFPだけじゃなく、1級FP技能士にもつながるんだね。でも3級をとばしたら、その研修についていけるのかな…?

基本課程の講座によっては、比較的安価に3級からの知識をまとめて学べるものがあります!
FP資格の上位まで視野に入れたい場合は、こうした講義を使う選択肢もあります。
当サイトで調べたところ、AFP認定研修の基本課程を提供しているのは14団体(日本FP協会で確認できた数・2026年7月時点)で、講座の価格帯は2万円台から21万円台までと、提供する機関によって差がありました。

AFP認定研修はどれを選ぶかが重要です。
おすすめは、価格を2万円台で抑えられ、2級と3級の両方に対応しているこちらの講座になります。

私もこちらの講座のAFP認定研修(技能士課程)を修了しました。
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まとめ FP2級の勉強時間は「3級の知識」「得意分野」「目的」で変わる
FP2級の勉強時間は、FP3級の知識、もともとある知識、学習の目的によって大きく変わります。
勉強を始めるときは、まず軸になる教材を決めましょう。
試験はCBT形式であり、いつでも受けられます。
勉強が仕上がったタイミングで申し込みましょう。

FP2級は範囲が広い試験です。得意な分野や、自分の生活やお仕事に関わりのある、興味の持てる分野から広げていくことがおすすめです。
勉強に一区切りついて、「これで本当に受かるのかな?」と思ったら、予想問題集で力だめしをしてみてください!

