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FPって、3級から順番に受けないといけないの?
級が明確に分かれている資格だからこそ、疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、ノーです。
受験資格さえ満たしていれば、いきなり2級、いきなり1級からのスタートも可能なのです。
自分の能力に合ったスタートラインを選べば、目標の等級まで最短で合格できるかもしれません!
この記事では、3級・2級・1級の全級を地道に受けた筆者が、どんな人がどの級から始めるべきかを考察しました。

1級FPライター
イシダ
FP全級を独学で一発合格(1級はきんざい学科→協会実技)/相続とタックスが得意/元・会計事務所/ Lancers金融ライタースペシャリスト認定
FP技能士は3級・2級・1級の3段階
FP技能士には、3級・2級・1級の3段階があり、1級が最上位となります。
まずは各級の違いを表で確認しましょう。
| 3級 | 2級 | 1級(学科) | 1級(実技) | |
|---|---|---|---|---|
| 受験資格 | 原則だれでも | 3級合格/AFP認定研修修了/実務経験2年以上 など | 2級合格+実務経験1年以上/実務経験5年以上 | 学科試験・CFP試験合格者など |
| 受験料 | 8,000円 | 11,700円 | 8,900円 | きんざい28,000円/FP協会20,000円 |
| 合格率 | 約85% | 約55% | 約12% | 約85〜89% |
| 試験回数 | 随時 (CBT方式) | 随時 (CBT方式) | 年3回 (5月・9月・1月) | きんざい年3回/FP協会年1回 |

出題範囲は変わるの?
3級・2級・1級の出題範囲は、すべて同じ6分野です。
- ライフプランニング 住宅ローンや社会保険・労働保険などを学ぶ分野
- リスクマネジメント 個人や企業における、主に保険商品を活用したリスクマネジメントを学ぶ分野
- 金融資産運用 金融関連の経済の基礎から各商品と税制に関する知識を学ぶ分野
- タックスプランニング 個人や法人の税務に関する分野
- 不動産 登記簿の見方や取引きの基礎知識、不動産に関する各種法令や税制などを学ぶ分野
- 相続・事業承継 相続に関する法制度、相続や贈与の税制、経営や事業承継の手法(M&A含む)などを学ぶ分野

級が上がるほど、同じ分野でも内容が広く深くなるよ

受験資格が各級で結構ちがうね!

そうなんだ
受験資格さえ満たしていれば、いきなり2級、いきなり1級も可能だよ!
なんとFP試験は、必ずしも「前の級から順番に」というルールではありません。「いきなり2級」、「いきなり1級」も可能なのです。自分の能力に合った級から始められるのも、FP試験の特徴といえます。
3級から始めるなら:身近なお金の話からスタートできる
3級は、FP試験の入口となる級です。
受験資格はほぼ制限がなく、学生から社会人まで、はじめてお金の勉強をする方でも取り組みやすい試験となります。
合格率は約85%と高く、勉強時間の目安は30〜50時間ほどです。

1日1時間の学習でも、1〜2か月あれば合格ラインに届きます

3級から地道にはじめるメリットって何?
3級から始めることの最大の利点は、6分野の基礎を「身近なお金の話」から体系的に身につけられることです。
たとえば「保険の見直し」「住宅ローンの仕組み」「年金の受け取り方」などを易しい知識から勉強できるため、自分のお金の疑問が解けていく感覚があります。

それに、3級の知識は2級の土台にもなるよ

3級をしっかりやっておくと、2級が楽になるのか!
6分野に関わる勉強を始めて行う人にとって、3級でしっかり知識を固めておくと、2級の勉強時間を抑えやすくなります。

ただ、3級は合格者の習熟度にかなり差がでやすい試験なんだ
というのも、3級は択一問題の選択肢が2つや3つであるため失点しにくく、日常生活に関わるテーマも多いため、常識や感覚で解答をえらびやすいところがあります。
そのため、同じ合格者でも基礎からしっかり取り組んだかどうかで、合格後の習熟度に差が出やすい級です。

適当にやっちゃうと2級で苦労するってことだね

そういうことだね!
しっかり基本を抑えたい場合は、おすすめのテキストがあるよ
2級から始めるなら:3級をとばして実務レベルに直行できる
2級から始められる条件は、2つあります。
いずれかに該当すれば「いきなり2級」を受けられます。
2級から受けられる2つのパターン
日本FP協会が認定する研修を受講・修了することで、3級合格なしに2級の受験資格が得られます。

実務経験がない方でも利用できるルートです

AFP?
それって一体なんのメリットがあるの?
AFP認定研修を経由して2級を取得することは、将来的にCFP資格の取得や、CFP試験経由で1級を目指したい方にメリットがあります。
こちらの記事でAFPのメリットをまとめています。
一定の実務経験が2年以上ある場合も、2級から受験できます。

どんな実務経験なら該当するの?
金融財政事情研究会(きんざい)とFP協会が示している実務経験の対象は以下のとおりです。
- 銀行、保険会社、証券会社、クレジット会社等の金融機関に勤務している方
- 保険会社の代理店の職員
- 税理士、公認会計士、不動産鑑定士、宅地建物取引士、社会保険労務士、中小企業診断士、弁護士、司法書士、行政書士、その他の士業で顧客の資産に係わる業務に従事している方
- 会計事務所の職員
- 不動産会社、建設会社など土地建物取引・建築・相談業務に従事している方
- 投資顧問会社の職員
- 生活協同組合などの共済等の担当職員
- 商品先物取引会社の職員
- 一般事業会社および官公庁の福利厚生担当者および金融・財務・経理担当者
- 商事会社の商社金融担当者、商事会社やコンピュータ会社等の金融機関営業担当者および金融機関向けソフト開発担当者

表記はきんざいに合わせていますが、どちらも同じ業種を対象としています
これらであれば「おおむね実務経験として認める」としているため、一種の指針としての位置づけと読み取れます。そのため、これ以外であっても、業務内容から個別判断ができる余地もあると思います。
金融財政事情研究会(きんざい)|実務経験について
日本FP協会|2級FP技能検定 受検資格「実務経験」について
「3級飛ばし」は本当に有利か?

3級をとばせるなら絶対こっちのほうがタイパよくてお得じゃん!

時間の節約になる可能性はあるよ
ただし、基礎から学ぶ必要はあるよ
2級の勉強時間の目安は100〜200時間です。
この幅が大きいのは、2級の問題は、なかなか常識や感覚で解けなくなってくるためです。
より専門的な知識が問われる上に、選択肢も4肢択一となります。
そのため、もとの知識量によって、勉強時間にかなり差が出るのが2級なのです。

2級で初めて本格的に勉強をする方は、学習時間が膨らみやすいため、多めに見ておくと安心です!

迷ったら、先に3級をしっかり取り組んでから2級に進めば、勉強時間も抑えやすいし、勉強自体も進めやすそうだね
2級から始めた方がいいケースもある

これは筆者が感じたことなのですが、実務経験の要件を満たしている方は、2級からのスタートをおすすめします
会計事務所に勤めていた筆者は、3級・2級・1級の順で受験しました。
3級を受けてみた正直な感想は、「頑張りにくい試験だな」というものです。

知識がない分野でも仕事に無関係ではないため、一応はりきって覚えようとするのです
ですが、情報量が少なくて仕事で使うイメージはわかないという印象でした
そしてもっとつらかったのは、意外と知識のある分野です。
たとえば、問題文に「記載されていないことは考慮しない」とあっても、「この状況がわからないと、実際は正確な判断ができないよなあ」などと余計なノイズが入るのです。

知識がないほうが迷わず解けて有利なのでは…と感じると、やる気を削がれます
たとえば、金融機関、保険会社、会計事務所、不動産会社などで顧客の相談業務を担当している方は、すでに2級レベルの感覚が体に入っているはずです。
こうした方は、門外漢の分野であっても「いつかお客様のために役立つかも」とそれなりの深度で理解を進めたいと思うでしょう。

その場合、3級はとばして2級から勉強したほうが、やりがいもあり、かえって学習が進めやすいと思います!
2級のおすすめテキストはこちらです!
1級から始めるなら:最上位資格への直行ルート
1級から始めるには、学科試験の受験資格を満たす必要があります。条件は以下のとおりです。
- FP2級合格+FP業務に関する実務経験1年以上
- FP業務に関する実務経験5年以上
つまり、5年以上の実務経験者であれば、いきなり1級から受けられることになります。

FP2級をもっていても、実務経験が必要ってことは…
1級って実務経験なしではとれないってこと?

ううん
「1級学科試験」に代わる試験として、CFP試験っていうのがあって、このCFP試験なら実務経験なしで受験できるよ
ただしCFP試験を受けるには、AFP認定が必要であり、AFP認定を受けるには「2級」の取得が必須です。
つまり「いきなりCFP」はできません。
FP1級の取得には全部で3つのルートがあります。詳しくは次の記事をご覧ください。
1級学科試験の勉強時間の目安は300〜500時間ですが、場合によってはもっとかかります。

筆者の実感では、2級の約4倍を見ておくとよいと思っています
なので「いきなり1級」なら上記の「300〜500時間」にプラスして「80~100時間」くらいでしょうか…
1級の学科試験について、なるべく効率よく勉強を進めるためのテキストと対策はこちらにまとめました。

CFPなら課目合格があるから、自分のペースで勉強しやすいんでしょう?
学科試験は大変そう…

そうだね…
ただ1級学科試験は合格したときの喜びも大きいよ
学科試験の合格率は約12%と低く、簡単ではありません。
しかし実技試験の合格率は約85〜89%と高く、学科試験を突破できれば、1級ファイナンシャル・プランニング技能士はもう目の前です。

実質的には、これが最終試験になるってことなんだね
何級から始めるか迷ったときの考え方
最後に、何級から受けようか迷ったときの判断基準をまとめます。
- 6分野の勉強がはじめての方
- お金の知識を基礎からしっかり身につけたい方
- 2級や1級を見据えて、土台を固めたい方
- 6分野に関連する実務経験が2年以上ある方
- AFP認定研修(基本課程)を利用し、2級を取得したい方
- 6分野に関する実務経験が5年以上ある方

やっぱり、6分野に関わる実務経験があるかどうかが大きいね!

そうだね
あとは、勉強にかけられる時間や費用も考えてみてほしい
それに、順番にコンプリートしていくのが性に合ってるという人もいると思う

「一発で大物を取りに行くか」「いったん安全なところで成果を確保しておくか」…
自分のモチベーションを維持できる受け方が一番だよね
FP試験は、自分の能力や状況に合ったスタートラインを選べるのが特徴です。
「3級から順番に」にこだわらず、自分に合った級から始めることが、結果的に勉強のモチベーションを維持しやすく、最短ルートになり得ます。
