AFP認定研修とは何か|内容・期間・メリットとデメリット・費用・おすすめの研修などを解説

AFP認定研修の基本課程・技能士課程・税理士課程の違いや内容・費用を解説

AFP認定研修は日本FP協会の認定を受けた機関が実施する研修であり、AFP(Affiliated Financial Planner)に登録するために受講するものです。

AFPになるとCFPの受験資格が与えられ、CFP試験の全6課目に合格するとFP1級学科の免除が受けられるなどのメリットがあります。

AFP認定研修には基本課程、技能士課程、税理士課程の3つのコースがあり、対象者や研修内容が異なります。

さらに同じ課程でも複数の講座があるため、選び方も重要です。

この記事では、AFP認定研修についてまとめます。

この記事を書いた人

1級FPライター

イシダ

プロフィール

FP全級を独学で一発合格(1級はきんざい学科→協会実技)/相続とタックスが得意/元・会計事務所/ Lancers金融ライタースペシャリスト認定

AFP認定研修とは

AFP認定研修とは、日本FP協会の認定を受けた機関が実施する研修です。

40近い団体が認定を受けており、このうち資格スクールなどの16団体は、一般から申し込める講座を開講しています(2026年8月現在)。

残りの団体は主に銀行や保険会社などで、社内向けに研修をしているようです

AFP認定研修の3つのコース

AFP認定研修には、基本課程・技能士課程・税理士課程の3コースがあります。

コース対象者講座内容実施団体数
(※)
受講料修了期間の目安AFP認定要件
基本課程誰でも受講可FPの講義+提案書課題14団体2万円台
~21万円台
1~5か月程度研修修了
+2級合格
技能士課程1級・2級FP技能検定合格者提案書課題9団体約9,000円
~2万円台
1か月程度2級以上合格
+研修修了
税理士課程税理士・公認会計士FPの講義(税務2科目免除)+提案書課題6団体4万円台
~7万円台
1~3か月程度研修修了のみ

(※)2026年9月時点での日本FP協会公式サイトへの通信講座タイプの掲載数です。ユニーク数は16で、同一団体が複数課程を開講しているため、延べ29(14団体+9団体+6団体)となります。

基本課程

誰でも受けられるコースです。

FP技能検定に合格していなくても申し込むことができ、研修終了後に2級の受検資格を得られます。

講座にはFP2級対策の講義と提案書課題に関する講義が含まれているため、料金は技能士課程より高めになります。

将来、CFPや1級学科免除を目指す方のうち、FP2級対策を市販テキストよりも資格スクールなどの整った学習環境で進めたい方におすすめです。

技能士課程

FP技能検定の2級以上の合格者が選べるコースです。

基本的には提案書課題のみであり、かかる費用も期間も3つのうちもっとも少ない講座となります。

FP2級に合格し、FP分野で活躍されている方が継続的な学習環境を手に入れたい場合や、CFPや1級学科の免除を必要とする場合におすすめです。

私は技能士課程の最安クラスの講座でAFP認定研修を受けました

税理士課程

税理士または公認会計士のみが選べるコースです。

有資格者であるだけでなく、実際に税理士登録・公認会計士登録をしていることが条件となります。

研修内容は、タックスプランニングと相続・事業承継の2科目を免除したFP分野の講義と、他コースと共通の提案書課題で構成されています。

認定研修後は、FP2級への合格なしでAFPになることができます

これにより、他のコースより優遇されているように見えますが、税理士課程は受講料が高めです。

もしFP2級を取得しているなら、技能士課程を選択してAFPになることもできます。

また、「5年以上の実務経験」か「1年以上の実務経験+2級合格」のいずれかを満たしていれば、1級学科を受けられます。

この受検ルートで1級FP技能士を目指すなら、AFP認定研修を受ける必要はありません。

最終目標が「1級FP技能士」とのダブルライセンスなら、1級学科を受検するルートと比べた上で、AFP認定研修が必要かどうかを判断しましょう。

AFP認定研修が免除されるケース

日本FP協会の指定する大学院において以下の課程を修了した方は、別途「提案書課題の作成講座」のみで、AFP認定を受けることができます。

つまり、AFPになるためにAFP認定研修を必要としません。

大学院名学科・学部
千葉商科大学会計専門職大学院会計ファイナンス研究科
明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科
東洋学園大学大学院現代経営研究科
広島修道大学大学院商学研究科/法学研究科/経済科学研究科
琉球大学大学院人文社会科学研究科

このケースではAFP認定を受けなくてもCFPの受験資格を得られます。

AFP認定研修を受けるメリット

AFP認定者になれる

AFP認定研修の修了とFP2級への合格(技能士課程は2級以上の合格)の条件を満たすことによって、日本FP協会に対し、AFPへの登録を申請できるようになります。

AFP認定要件の例外

・税理士または公認会計士→「AFP認定研修(税理士課程)の修了」のみでAFP登録可

・上記の指定大学院→別途「提案書課題の作成講座」のみでAFP登録可。AFPに登録せずCFP受験も可。

協会の認定を受けてAFP認定者になると、CFP試験の受験資格が与えられ、全6課目に合格すればFP1級の学科が免除されます。

他にもAFPになると、更新制度による継続的な学習機会や会員向けの情報を得られるメリットがあります。

ライフプランの提案に挑戦できる

AFP研修の「提案書課題」は、FPの真骨頂ともいえる「ライフプランの設計」を経験できます。

FP技能検定でもライフプランの作成に関する問題は出題されますが、相談事例から一つの提案書を実際に作成し、採点を受ける機会はありません。

身につけた知識で提案を形にするところまで経験できることは、AFP認定研修そのものの価値といえます。

FP2級の受検資格・学習対策になる

これからFP2級を受ける場合に限られますが、AFP認定研修の「基本課程」を修了すると2級の受検資格になります。

2級の受検資格は「2年以上の実務経験」、「FP3級の合格」、そして「AFP認定研修の修了」です。

これにより、FP関連の実務経験がない方でも3級を飛ばして2級を受検できるようになります。

また、「基本課程」は2級の試験対策ツールとして利用することも可能です。

講座ごとに内容に差があるため、選び方には注意が必要ですが、資格スクールの通信講座レベルの学習環境が手頃な価格で手に入る講座があります。

AFP認定研修を受けるデメリット

前述のとおり、AFP認定研修の修了やAFPに登録すると、技能検定の受検資格につながるメリットがありますが、実務経験のある方には特にメリットになりません

さらにAFPは、登録時や資格の維持にコストがかかります。

AFPは全員にとってメリットのある資格ではありません

本当に役立てられそうかを確認してからAFP認定研修を受講することが大切です

迷った方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

AFP認定研修の内容

AFP認定研修は「一定の課目・単位の履習」と「提案書課題の提出」で構成されています。

これらは各講座にて必要単位を満たすよう設計されていますので、受講生である私たちは、基本課程・技能士課程・税理士課程さえ選び間違えなければ大丈夫です。

受講生側で把握しておきたいのは、研修内容が「FP分野の講義」と「提案書課題」の2つで構成されている点です。

両方が必要になるのは基本課程と税理士課程であり、技能士課程は、すでに2級以上に合格しているため、ほぼ提案書課題のみとなります。

コース対象者内容
基本課程誰でも受講可FPの講義+提案書課題
技能士課程1級・2級FP技能検定合格者提案書課題
税理士課程税理士・公認会計士FPの講義(税務2科目免除)+提案書課題

ご覧のように講義のない技能士課程が、もっとも負担の少ない課程になります!

FP分野の講義とは

FP2級の試験範囲に相当する内容を学ぶ講義です。

基本課程では、FP2級対策として6分野すべてを学習します。

税理士課程では、6分野のうちタックスプランニングと相続・事業承継の講義が免除されます。

(参考)FP技能検定の6分野

・ライフプランニングと資金計画

・リスク管理

・金融資産運用

・タックスプランニング

・不動産運用

・相続・事業承継

AFP認定研修ではこれに「FP基礎」が別科目として加わります。内容はFP技能検定でも学ぶFP倫理などです

通常、択一式のテストがあり、基準点以上の得点で合格となります。

提案書課題とは

基本課程・技能士課程・税理士課程のすべてで取り組む共通の課題です。

相談事例として与えられた家族構成や収入、資産、今後の希望などをもとに、指定されたフォーマットにしたがってライフプランの提案書を作成します。

提出した提案書は採点され、基準点以上の得点で合格となります。

私が受けたAFP認定研修では、相談者の状況をもとにライフプランの改善方法をまとめた「提案書」をWord、その提案にもとづく「キャッシュフロー表」をExcelで作成する課題でした

「なんか大変そう…」な感じがしますが、講座のガイダンスに沿って進められるので、構える必要はありません!

AFP認定研修にかかる期間

AFP認定研修にかかる期間として、日本FP協会の公式サイトでは「おおよそ1か月~6か月程度」と説明されています。

実際に私が各講座のWebサイト等で修了までの目安を確認したところ、おおむね以下の期間が示されていました。

コース対象者修了期間の目安
基本課程誰でも受講可1~5か月程度
技能士課程1級・2級FP技能検定合格者1か月程度
税理士課程税理士・公認会計士1~3か月程度

なお、講義や課題を早く終わらせたとしても、基本課程や税理士課程のなかには「修了証明を発行できるのは受講開始から1か月経過後」と説明されている講座が見られます。

一方、技能士課程は1か月未満でも修了証明を取得できます。

基本課程と技能士課程の両方を開講しているアーティスソリューションズさんの講座で調べてみました

技能士課程は「合格次第」としているのに対し、基本課程は早めに課題に合格したとしても「受講開始から1か月」経過してからとルールを定めています

AFP認定研修の費用

AFP認定研修にかかる費用は、AFP認定研修の受講料です。

どの講座を選ぶかによって受講料が変わります。

コース対象者受講料
基本課程誰でも受講可2万円台~21万円台
技能士課程1級・2級FP技能検定合格者約9,000円~2万円台
税理士課程税理士・公認会計士4万円台~7万円台

上記を踏まえて、2級合格前の状態からAFP認定を受けるまでの、基本課程と技能士課程のトータルの金額を試算します。

主な費用

・AFP認定研修の受講料

・FP2級の受検手数料

・FP2級の教材費(技能士課程のみ)

・AFP登録時にかかるFP協会への入会費

仮に基本課程を25,000円、技能士課程を9,000円とし、FP2級の教材費を4,500円(市販の教科書と問題集を想定)として、それぞれの費用を試算します。

費用基本課程→2級2級→技能士課程
AFP認定研修25,000円9,000円
2級受検手数料11,700円11,700円
2級教材費0円
(認定研修の教材を使用するため)
4,500円
AFP入会金10,000円10,000円
AFP年会費12,000円12,000円
合計約58,700円約47,200円

上記のとおり、2級に合格して技能士課程を受けるほうが、受講料の差額から市販教材を差し引いた分だけ費用を低く抑えられます

ただし、これから初めてFP技能検定を受ける方が「基本課程」を修了後、3級を飛ばして2級を受ける場合、3級受検にかかる教材代や受検手数料が不要になります。

この場合、状況によっては価格差がなくなるケースもあります。

どういうこと?

2級の受検資格は「2年以上の実務経験」「3級合格」「AFP認定研修の修了」のいずれか1つ。
「2年以上の実務経験」がない場合、通常は3級受検から始めることになるため、3級受検にかかる教材代(約3,500円)や受検手数料(8,000円)が必要になるんだ


基本課程で「3級飛ばし」をすると、その費用がかからないんだ

そういうこと!
「3級経由の技能士課程」と「3級経由なしの基本課程」の比較なら、AFP認定までのトータルで見ると価格差はほぼないってことだよ

最終的には費用の合理性よりも、学習目的などで判断することが大切です。

AFP認定研修の選び方

AFP認定研修は選択する講座によって、FP講義の内容や採点にかかる期間などに違いがあります。

日本FP協会の公式サイトにて、申し込める講座を確認できます。

基本課程の選び方

基本課程は、FP2級対策(FP講義)の中身で選ぶとよいと思います。

2級対策の中身は、講義動画から問題演習、模試、弱点分析まで手厚い学習環境がセットになっているものから、教材を交付するのみで価格を抑えたコンパクトなものまであります。

そのため、自分が求める学習環境に合うものを選択することが大切です。

次の記事で、基本課程の選び方やおすすめの認定研修を紹介しています。

技能士課程の選び方

技能士課程は、新たな知識を習得する研修ではありません。

そのため、安価で早く修了証明をもらえるかどうかで選べばよいと思います。

私の場合、最安クラスの講座を選びましたが、課題は2日ほどで終わり、合計10日ほどで修了証明をもらうことができました。

こちらの記事で、私が実際に受けた講座の内容や実際にかかった日数を詳しくレビューしています。

税理士課程の選び方

税理士課程の場合、他の2つと状況が異なります。

もし最終目的が「1級FP技能士」であるなら、AFPやCFPは経由せず、「5年以上の実務経験」の要件(会計事務所のスタッフ経験などとの通算可)で1級学科に申し込み、「学科→実技」の流れで合格したほうがコストを抑えられます。

税務や相続など特定の分野を得点源にできるなら、1級学科のほうが合格しやすい仕組みもあります。

一方で、AFPやCFPになることには利点もあります。もしAFP認定研修を受けるなら、AFPやCFPになることに魅力を感じられるかどうかで選ぶことが大切です。

なお先述のとおり、すでにFP2級を取得していてAFP認定研修を受けるなら、「技能士課程」を選んだほうが費用と時間の両面からお得です。

ちなみにFP2級に合格していれば、1級学科に必要な実務経験は「5年以上」ではなく「1年以上」になります。もし「5年以上」が障壁になってCFPを選ぶなら2級を先行する手もあります。

AFP認定研修の受講からAFP登録までの流れ

受講したいAFP認定研修が決まったら、申し込みを行い、各講座の案内にしたがってFP講義の受講や提案書課題に取り組みます。

以下は、AFP認定研修(基本課程または技能士課程)を受ける場合の、登録までの流れです。

AFP認定研修に申し込み

Webサイトから申し込めます。

クレジットカードなどでの決済後、講座によってはすぐにWeb上で受講を開始できるものもあります。

講座の進め方を確認する

申し込んだ講座における受講方法や提案書課題の取り組み方、提出方法などを確認します。

また、通常1年間の受講期限が設定されていますので、その点も確認しておきます。

講義や提案書課題に取り組む

講義や提案書課題に早めに取り組みます。

参考までに、私が取り組んだ提案書課題は、トータル10時間ほどで2日間で提出できました

採点を待つ

提案書課題の採点を待ちます。実施機関によって日数はさまざまです。

私が申し込んだ機関は「最長10営業日内」で採点を行うとしており、実際に私の場合は4日で結果が見れるようになりました

修了証明が届く

提案書課題に合格すれば研修修了となり、修了証明が発行されます。

FP2級に合格(すでに合格している場合は次へ)

引き続きFP2級の学習を行い、合格ラインに達したら、FP2級の学科・実技をそれぞれ受検します。

AFP登録の申請期限(次項参照)は、AFP認定研修か2級合格のいずれか遅い日から数えます。
そのため、AFP認定研修(基本課程)を修了しても、2級合格をしていない状態であれば、期限を気にする必要はありません。
一方、技能士課程の場合、AFP認定研修の修了から登録期限へのカウントが始まりますので、次項の登録期限もチェックしてください。

AFP登録申請

日本FP協会にAFPの登録申請を行います。

身分証など登録申請書類の提出を行いますが、この手続きは、オンラインと郵送のどちらでも可能となります。

ただし郵送の場合、申請日によって認定が翌々月に遅れることに注意が必要です

オンラインの場合

協会承認日
(登録申請日の翌日から3営業日)
認定月(入会月)
各月1日~月末翌月

事前に、身分証、FP技能検定の合格証書、認定研修の修了証明書、会費引き落とし用の口座がわかるものを用意して申し込むとスムーズです。

郵送の場合

協会受付期間
(必着)※
認定月(入会月)
各月1~15日翌月
各月16日~月末翌々月

(※)期間最終日が協会定休日の場合は、前営業日になります。

登録を急ぐ場合は、オンラインを推奨します

日本FP協会|AFP資格登録手続き(会員登録)↗(外部サイト)

AFP認定研修の3つの期限

①受講期限

AFP認定研修は、「受講開始から1年以内」など、受講できる期限が設定されています。

この期限内に修了できなければ、再度申し込む必要があります。

そのため、AFP登録やCFPの受験などの目標が決まってから申し込むようにしましょう。

②AFP登録の期限

AFP認定研修の修了からAFPへの登録にも期限があります。

基本課程と技能士課程は、「AFP認定研修の修了日」と「FP2級(または1級)に合格した試験日」のいずれか遅い日の翌々年度末(3月末)までです。

税理士課程の場合、修了後に届く「AFP資格登録申請書」の発送月の翌月1日から6か月間となります。

③CFP出願のためのAFP登録の期限

CFP試験は毎年6月と11月に行われますが、これらに申し込むためのAFPの登録申請の期限も試験ごとに決まっています。

CFPを受けるためにAFP登録を行う場合は、必ず公式サイトで期限を確認してください。

以下、2026年6月試験・11月試験のAFP登録申請期限になります

あくまでスケジュール感を把握するためのものですので実際に申し込むときは必ず公式サイトで期限を確認してください!

【(参考)2026年度試験の例】

試験申し込み方法第1回(6月実施)第2回(11月実施)
インターネット申請4月21日(火)9月17日(木)
書面申請4月3日(金)
消印有効
9月3日(木)
消印有効

▷日本FP協会|CFP®資格審査試験 ↗(外部サイト)

AFP認定研修のまとめ

AFP認定研修は、自分の状況によって選択できる課程が変わります。

これからFP2級を目指し、2級対策とAFP認定研修を一緒に進めたい方は「基本課程」が候補です。

先にFP2級以上に合格すれば、負担の少ない「技能士課程」を選べます。

税理士・公認会計士の方は「税理士課程」を利用できますが、最終目的によってはFP2級や1級学科を直接目指すほうが合う場合もあります。

ここまで読まれて、AFP認定研修を受けるべきかどうかで迷われているのでしたら、このまま申し込んでも後悔するかもしれません。

まずは「AFPになって何を得たいか」を確かめておくとよいでしょう。