調査日時:2026年10月10日
今回確認できた求人は80件でした。
| 区分 | 件数 |
|---|---|
| FP資格が必須 | 2件 |
| FP資格を優遇 | 28件 |
| 小計(①) | 30件 |
| FPを含む複数資格のいずれかが必須(②) | 47件 |
| FP資格手当のみ(③) | 3件 |
| 全体の合計(①+②+③) | 80件 |
たとえば「宅建士・二級建築士・FP2級のどれかを持っていれば応募できる」のような求人です。
今週の47件は、すべて同一の住宅メーカー1社が、拠点別・職位別(住宅営業・リフォーム営業の主任・係長・課長)に出した求人です。
この求人では、FP2級が宅建士・二級建築士と同じ扱いの応募資格になっています。

FP資格を「必須」「優遇」とする求人とは別に集計しています。
採用条件にはFP資格は求められていないものの、FP有資格者への手当がある求人になります。
ここからは、FP資格が必須の2件と、優遇の28件を合わせた30件を対象に、仕事内容や資格の扱いを詳しく見ていきます。
「FPを含む複数資格のいずれかが必須」の求人は、FP資格と仕事内容の関係を切り分けにくいため、ここからの分析では除きます。

1級FPライター
イシダ
FP全級を独学で一発合格(1級はきんざい学科→協会実技)/相続とタックスが得意/元・会計事務所/ Lancers金融ライタースペシャリスト認定
求人傾向の分析結果
ここからは、採用時にFP資格を「必須」または「優遇」する求人30件の内容を分析します。
結果は以下のとおりです。
| 分野 | 件数 | 主な仕事 |
|---|---|---|
| 住宅・不動産・建設 | 15件 | 注文住宅・分譲住宅営業、売買・賃貸仲介、リフォーム営業、建築提案・建設営業など |
| 金融・保険 | 7件 | 保険営業、生命保険営業、営業教育 |
| 家計・相続相談 | 4件 | 相続コンサルタント、住宅・相続相談、相続コーディネートの事務補助 |
| 税務・会計 | 2件 | 税務会計スタッフ |
| JAの複合業務 | 1件 | 窓口業務 |
| 企業管理部門 | 1件 | 経営企画 |
| 合計 | 30件 |
・住宅・不動産・建設が15件で、全体の半数を占める。特定の1社に偏らず、住宅メーカー、不動産会社、建設・リフォーム会社など複数の事業者から出ている
・次いで金融・保険が7件。FP資格が必須の求人はすべてこの分野だった
FP資格が必須の求人
FP資格を必須とする求人の主な仕事内容と求められる等級などです。
| 分野・業務 | 主な仕事内容 | 求められる資格・経験 |
|---|---|---|
| 保険/生命保険営業 | 生命保険の営業 | FP2級必須。金融機関などでの営業経験5年以上も必要 |
| 保険/営業教育 | 保険代理店での営業教育 | AFP以上必須(経験の欄にもAFP以上必須の記載) |
・必須求人2件はいずれも保険分野で、前回と同じ傾向が続いている
・生命保険営業ではFP2級に加えて、金融機関などでの営業経験5年以上という実務経験も求められている
・営業教育ではAFP以上の資格・経験が求められている
AFPとは、日本FP協会による認定資格の一つです。
FP2級の合格とAFP認定研修の修了の両方を満たし、日本FP協会に登録すると取得できます。
FP資格が優遇される求人
採用においてFP資格を優遇する求人の主な仕事内容と求められる等級などです。
| 分野 | 件数 | 主な企業・団体の種別 | 主な仕事 |
|---|---|---|---|
| 住宅・不動産・建設 | 15件 | 一般事業者:住宅メーカー、不動産会社、建設・リフォーム会社など | 注文住宅・分譲住宅営業、売買・賃貸仲介、リフォーム営業、建築提案・建設営業など |
| 金融・保険 | 5件 | 一般事業会社:保険代理店、保険事業を行う他業種の会社など | 保険営業、生命保険営業 |
| 家計・相続相談 | 4件 | 相続コンサルティング会社、住宅・不動産関連事業者など | 相続コンサルタント、住宅・相続相談、相続コーディネートの事務補助 |
| 税務・会計 | 2件 | 士業事務所:税理士法人 | 税務会計スタッフ |
| JAの複合業務 | 1件 | 協同組合:農業協同組合(JA) | 窓口業務 |
| 企業管理部門 | 1件 | 一般事業会社 | 経営企画 |
| 合計 | 28件 | — | — |
・保険営業の優遇求人は、保険代理店だけでなく、保険事業を手がける他業種の会社からも出ている
・家計・相続相談の求人は、相続コンサルティング会社だけでなく、リフォーム会社や不動産関連事業者にもある
FP3級・2級・1級、AFP・CFPは求人でどう評価されているか
FP資格の等級、種類ごとに求められている職種です。
複数の級・資格名を記載している場合、それぞれ計上しています。(例: FP2級・3級優遇→FP2級・FP3級に1件ずつ計上)
| 級・資格 | 必須 | 優遇 | 主な職種 |
|---|---|---|---|
| FP3級 | 0件 | 4件 | 保険営業、税務会計スタッフ |
| FP2級 | 1件 | 8件 | 生命保険営業、保険営業、住宅・相続相談、賃貸・売買営業、注文住宅営業、不動産売買仲介 |
| FP1級 | 0件 | 2件 | 不動産売買仲介、保険営業 |
| AFP・CFP | 1件 | 4件 | 営業教育、保険営業、生命保険営業、住宅・相続相談、新築住宅営業・不動産相談 |
| 等級の指定なし | 0件 | 16件 | 注文住宅・分譲住宅営業、リフォーム・建設営業、不動産仲介・不動産営業、保険営業、相続コンサルタント・事務補助、経営企画、JAの窓口業務など |
求人票の資格欄で「ファイナンシャルプランナー(CFP/AFP)」を選んでいるだけの求人は、求められる等級を判断できないため「等級の指定なし」に含めています。
AFP・CFPとして数えているのは、求人票にAFP・CFPと明記されている求人のみです。
・等級を指定した求人ではFP2級が必須1件・優遇8件と最も多く、保険・住宅・不動産・相続相談まで幅広い仕事で評価されている
・FP3級の優遇求人は、保険営業のほか税務会計スタッフにもあった
・「等級の指定なし」の優遇が16件あり、上位資格ほど求人件数が多いとはいえない。目指す仕事との組み合わせを見る必要がある
資格手当から見える給与面の評価
FP資格を手当の対象と明記した求人は6件ありました。
このうち3件は、FP資格が必須または優遇となっている30件に含まれます。
残る3件は、応募条件としてFP資格を求めてはいないものの、資格手当の対象としてFPが記載されていた求人です。
具体的には、次のような例がありました。
| 業務 | 等級・手当額 |
|---|---|
| 保険営業 | FP1級に月5,000円(例示) |
| 賃貸営業 | FP2級に月1万円 |
| 売買営業 | FP2級に月5,000円 |
| 不動産売買・賃貸営業 | FP資格に月5,000〜1万5,000円 |
| 経理事務 | FP資格に月5,000〜1万5,000円 |
| 不動産業務・一般事務 | FP資格に月5,000〜1万5,000円 |
・FP2級は、賃貸営業・売買営業で資格手当の対象になっている
・営業職だけでなく、経理事務や一般事務でもFP資格に手当を出す求人がある
年収500万円以上の求人状況
FP資格が必須の2件と、優遇の28件を合わせた30件の中で、年収500万円以上の水準に届く求人は3件です。
月給の年換算、年収例や賞与・歩合などから、年収500万円以上を目指せる求人を対象としています。
| 収入の水準 | 分野 | 業務の種類 | FP資格の扱い | 仕事の特徴・求められる条件 |
|---|---|---|---|---|
| 600万円台 | 住宅・不動産・建設 | 分譲住宅営業 | 優遇(等級の指定なし) | 不動産営業・住宅販売の経験が必須。宅建士・木造建築士も歓迎 |
| 500万円台 | 企業管理部門 | 経営企画・マネージャー候補 | 優遇(等級の指定なし) | IPO準備を担う。経理などの実務経験が必要 |
| 500万円以上 (歩合給しだい) | 住宅・不動産・建設 | 不動産売買仲介 | FP1級・2級優遇 | 売買仲介に加え、住宅ローンや家計の提案まで担う |
・3件中2件は住宅・不動産の営業職。分譲住宅営業は不動産営業・住宅販売の経験を前提に月給の水準が高く、売買仲介は歩合給で収入が大きく伸びる
・不動産売買仲介では、FP1級・2級を活かして住宅ローンや家計の提案まで担う
・管理部門では、FP資格に加えて経理などの実務経験とIPO準備という専門業務が求められている
・どの求人もFP資格は「優遇」の位置づけ。収入を決めるのは職務そのもので、FPはその職務を後押しする資格として評価されている
参考:FP資格の必須・優遇条件ではないものの、高い賃金が示された求人
・住宅メーカーの住宅営業・リフォーム営業の課長職:宅建士・FP2級・二級建築士のいずれかが必須。年収500万円台に届く拠点もある
・金融業界での経験を優遇するFP職:FP資格の記載はない。年収500万円台
FP資格単体ではなく、管理職としての経験や金融業界での経験そのものが評価されている求人です。
FP以外で評価されやすい資格例
FP資格を必須・優遇する求人で、あわせて評価されている主な資格・経験は以下のとおりです。
| 業種 | FP以外に評価される資格・経験の例 |
|---|---|
| 注文住宅・ 不動産営業 | 宅建士、建築士、普通自動車運転免許、不動産営業・住宅販売の経験 |
| リフォーム営業 | 二級建築士、インテリア関連資格 |
| 保険営業 | 保険営業の経験、保険事務の経験、金融機関などでの営業経験 |
| 相続相談 | 宅建士、保険関連資格 |
| 税務会計 | 日商簿記3級(必須) |
| 企業の 経営企画 | 経理などの実務経験 |
・住宅・不動産では宅建士や建築士、税務会計では日商簿記3級など、仕事に直結する資格がFPと一緒に求められている
・保険分野では、資格よりも保険営業や金融機関での営業経験が条件になる求人が目立つ
・「FPと相性のよい資格」を一つに決めるより、目指す仕事を先に決め、その仕事で評価される専門資格や経験とFPを組み合わせるほうが求人との対応を見つけやすい
