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FP3級や2級の学科試験に出題される6つの係数の問題では、それぞれの「係数の名称」と「どんな時に使うのか」を結びつけて覚えることが必要です。
しかし、6つの係数はどれも説明がよく似ており区別が難しく、丸暗記と非常に相性が悪いといえます。

しかし、係数問題を早めにマスターするといいことだらけです!
・法改正の影響を受けない
・3級~1級のすべてで出題される
→ 一度覚えればずっと得点源になる!

でも名前も説明も似てるから、覚えたつもりでもなぜかすぐ忘れるんだよね…

図解を使って整理すると意味を忘れにくいし、試験中に図を描けば簡単に思い出せるから超おすすめ!
さっそく一緒に見ていこう!
この記事では、「6つの係数の忘れにくい覚え方」を解説します。
図解で係数の名前を覚える方法なので、試験中に図を思い出して描けば、簡単に名前を思い出せるようになります!

1級FPライター
イシダ
FP全級を独学で一発合格(1級はきんざい学科→協会実技)/相続とタックスが得意/元・会計事務所/ Lancers金融ライタースペシャリスト認定
6つの係数の出題パターン
6つの係数問題の出題パターンは、「係数あり」と「係数なし」の2つのパターンに分類することができます。
「係数あり」とは問題文で係数の数値が与えられる問題です。
「係数なし」とは係数の数値が与えられない問題のことをいいます。

違いを確認してみましょう
覚え方は後からしっかりお伝えするので、ここでは問題の雰囲気だけ確認すればOKです!
「係数なし」の場合
・一定の利率で複利運用しながら一定期間、毎年一定金額を受け取るために必要な元本を試算する際、毎年受け取りたい金額に乗じる係数は、〇〇(係数の名前)である。

ここが年金現価係数であれば、この選択肢は「正しい」です
「係数あり」の場合
・60歳から65歳になるまでの5年間、年率2%で複利運用しながら、毎年100万円を受け取る場合、60歳時点の元金として〇〇円が必要となる。
年金現価係数:4.7135(年率2%、5年運用)

本番では6つの係数がずらりと並んでるから、そこから正しい係数を選ぶ必要があるね

係数の値が具体的に与えられるから答えは◯◯円になるけど、問われている知識は「係数なし」と同じ!
年金現価係数の係数を選び、それを100万円に乗じた4,713,500円が答えになるね
(出典)日本 FP 協会 |2 級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験2023年9月・2024年1月問題を改正
以下、「係数あり」と「係数なし」の出題頻度です。

6つの係数問題では、原則として「係数の名前」と「意味(どんな時に使うのか)」を結び付けて暗記しなければ解けません。

これは裏技になるんだけど…「係数あり」は数字が与えられるから、与えられた数の大きさを比較して解く方法もあるんだ
「係数なし」には対応できないけど、どうしても覚えきれないときは参考にしてね

王道は、この記事の「係数を覚える方法」だよ!
6つの係数の覚え方一覧
6つの係数の覚え方一覧を表にしました。解説は次項からとなります。
| 係数の名称 | 知りたい金額 | 元金の増減 | 乗じる対象 |
|---|---|---|---|
| 終価係数 | 未来 | なし | ー |
| 現価係数 | 現在 | なし | ー |
| 年金終価係数 | 未来 | あり | 年金 |
| 減債基金係数 | 現在 | あり | ー |
| 年金現価係数 | 現在 | あり | 年金 |
| 資本回収係数 | 未来 | あり | ー |
・四文字の係数→シンプル→元本の増減がない(四文字=単純な問題というイメージ)
・現価は現在へ、終価は未来へ(当て字で現化&終化)
・年金(一年あたりの額)に掛け算するのは必ず「年金〇〇係数」
・減債基金係数と資本回収係数:減債のゲン(現)、回収のシュウ(終)
6つの係数の覚え方の解説
6つの係数問題を解くには、問題文から次の3つの要素を読み取る必要があります。
・知りたい金額は現在か未来か
・元金が増減するかどうか
・年金に乗じる金額かどうか
この3つの特徴を使って6つの係数を分類すると下記のようになります。
| 係数の名称 | 知りたい金額 | 元金の増減 | 乗じる対象 |
|---|---|---|---|
| 終価係数 | 未来 | なし | ー |
| 現価係数 | 現在 | なし | ー |
| 年金終価係数 | 未来 | あり | 年金 |
| 減債基金係数 | 現在 | あり | ー |
| 年金現価係数 | 現在 | あり | 年金 |
| 資本回収係数 | 未来 | あり | ー |
このように分類した理由をこれから解説しますので、今は意味がわからなくて問題ありません!
それでは早速、3つの特徴の1つめの意味から解説していきます。
知りたい金額は「現在」か「未来」か
6つの係数問題には「お決まりの型」があります。
ある「資金計画」があって、その計画で既に「決まっている金額」と、これから「知りたい金額」がある…というパターンです。
「知りたい金額を計算するために、決まっている金額に、何ていう名前の係数を掛け算するのか」というのが、6つの係数問題で問われる知識になります。
例えば「10年後に一定額を貯めるために必要な元本を求める」という場合、「決まっている金額」は10年後の目標額、「知りたい金額」は今から投資する元本になります。
「決まっている金額」が「未来の目標額」である場合、「知りたい金額」はそれを達成するため「いま必要な元本」になります。
逆に「今から運用する元本」が「決まっている」場合、「知りたい金額」は、それを運用した「未来でもらえる額」になります。
| 決まっている金額 | 知りたい金額 |
|---|---|
| 目標額 | いま必要な元本 |
| 元本 | 未来でもらえる額 |
6つの係数は「知りたい額」が「現在」の場合に使う係数と、「未来」の場合に使う係数の、3つずつに分かれています。
つまり「知りたい金額」が「今(現在)」なのか「未来」なのかを読み取ることで答えを大幅に絞ることができるのです。

次の表の、マーカーを引いた4つの係数に注目です!
| 係数の名称 | 知りたい金額 |
|---|---|
| 終価係数 | 未来 |
| 現価係数 | 現在 |
| 年金終価係数 | 未来 |
| 減債基金係数 | 現在 |
| 年金現価係数 | 現在 |
| 資本回収係数 | 未来 |
6つのうち4つの係数に「現価」や「終価」の文字が使われています。
これを利用して、まずは6つのうち、色のついた4つの係数を覚えます。
知りたい金額が「未来」なら「終価係数」
「知りたい金額」が「未来」(将来、受け取りたい目標額など)である場合は、今の元金に「終価」の文字が入っている係数を乗じます。

ここで例題をみてみよう!
【例】:100万円を10年間運用した後の元金と利息の合計は「100万円×〇〇係数」である。

この問題の答えは「終価係数」です。
おすすめの覚え方は「終価」→「終化」です。現在の金額から、未来の目標(終わり・ゴール)に向かって進むイメージです。図解すると矢印の方向は「→」になります。
知りたい金額が「現在」なら「現価係数」
逆に「知りたい金額」が「現在」(必要な元本など)である場合は、未来からさかのぼって「今、必要な元金」を求めます。未来の目標額に「現価」の文字が入っている係数を乗じます。

このパターンも例題でみてみよう!
【例】:10年後に100万円を貯めるために、今必要な元本を求める係数は「100万円×〇〇係数」である。

この問題の答えは「現価係数」です。
おすすめの覚え方は「現価=現化」です。現在(今)へさかのぼっているイメージです。図解すると矢印の方向は「←」になります。
元本の増減がないなら「終価係数」または「現価係数」
6つの係数問題には、元金が増減する問題と、しない問題があります。
「元本が途中で増減する」とは、「毎年積み立てる」「毎年受け取る・取り崩す・返済する」というような文言が問題文にあるもののことです。
キーワードは「毎年」「各年」「年ごと」。
1年ごとの金額の記述があれば、元本の増減があります。
これらが一切ないものは、元本の増減がありません。

さっき見た例題が、元本の増減がないパターンだよ!
元本の増減がない場合、知りたい金額が未来なら終価係数、現在なら現価係数になります。

覚え方は6つの係数のうち、終価係数と現価係数のみが「四文字」であることです。

たったの四文字で、とってもシンプルですよね
「四文字→シンプル(単純)→元本の増減がない」といった連想で覚えましょう
年金終価係数・年金現価係数は「年金」にしか使えない
次に覚えるのは「年金終価係数」と「年金現価係数」です。
この2つの覚え方はとても簡単です。どちらも「かならず”年金”に乗じる係数」だからです。

ここからは「元本の増減のある問題」に使われる係数になるよ

えっと、問題文に「毎年」とか「各年」、「年ごとに」とみたいな言葉のある問題のことだよね
「元本の増減のある問題」では「毎年一定額で…」などのように「毎年」、「各年」、「年ごとに」など1年単位を表す言葉が含まれます。
「元本の増減のある問題」に使う係数は全部で4つ。このうち、覚えやすいのが「年金終価係数」と「年金現価係数」です。
| 係数の名称 | 求めたい金額 | 元金の増減 |
|---|---|---|
| 終価係数 | 未来 | なし |
| 現価係数 | 現在 | なし |
| 年金終価係数 | 未来 | あり |
| 減債基金係数 | 現在 | あり |
| 年金現価係数 | 現在 | あり |
| 資本回収係数 | 未来 | あり |
それでは「年金終価係数」と「年金現価係数」の覚え方を図解で確認します。
元本の増減のある問題では、下図のような、ステップ(段)が空中に浮いて見えるおしゃれな階段を問題文の余白に実際に描くことがおすすめです。
ここまでと同じ、「知りたい金額」が未来か現在かで、どの係数を使うかが決まります。

左の上り階段は「元本が増える」パターン、右の下り階段は「元本が減るパターン」になります。

「年金終価係数」「年金現価係数」は、かならず年金(毎年積み立てる額・毎年受け取る額)に乗じます
年金は、図解にある段の部分(小さい四角形のブロック)だよ

おしゃれ階段ってなに…

おしゃれなオフィスとかリビングにある、横から見るとステップ(段の部分)が浮いて見えるやつだよ
スケルトン階段やオープン階段と呼ばれるらしい

なんとなくイメージをつかんだら、次項でさっそく例題を解いてみましょう!
「年金終価係数」の例題
ここからは例題です。
・年利3%で複利運用しながら、毎年A円を積み立てた場合の5年後の元利合計額を試算する。その際に毎年の積立額に乗じる係数は「◯◯係数」である。
この問題では、毎年一定額を積み立て、未来に向かって元金が増えていくパターンになります。

図解で答えを見ていこう!
この「積み立て」という言葉がでたら、上り階段で表現することができます

「知りたい金額」が積み立て目標額(未来)なので、毎年の積み立て額(=年金)に年金終価係数を乗じて求めます。

知りたい金額が「未来」、決まっている金額が年金(段の部分)であれば、それに乗じるのは年金終価係数しかありえないんだ!

ここでも未来(終化)か現在(現化)かで係数を区別できるんだね
「年金現価係数」の例題
・元金を年利3%で複利運用しながら、5年間、毎年A円を受け取るために必要な元本を試算する。その際に毎年受け取りたい金額に乗じる係数は「◯◯係数」である。
年金現価係数の出番は、元本を減らしながら毎年一定額を受け取るパターンです。毎年の受け取り額から必要な元金を現在にさかのぼって求める場合に使用します。

このパターンは、下り階段の図で表現することができます

「知りたい金額」が元金(現在)なので、毎年の受け取り額(=年金)に年金現価係数を乗じて求めます。

かならず年金(段の部分)に「年金現価係数」を掛け算してね!
ここまでくれば、たとえ細かい名称を忘れてしまっても、上り階段や下り階段を描いて、試験中に思い出すことができます!
借入金の返済も出題される

下り階段の問題にだけ関係する話なんだけど、この問題にはもう一つ、重要な「問い方」があるんだ
下り階段(元本が減る問題)は、住宅ローンなどの借入金について元金と利息を返済するケースにも使われます。

どういうことなの?

図をみれば一発で理解できるはず!


あっ下りおしゃれ階段だ!

そうなんだ!
負債の元本を、利息を払いながら減らしていくことと理屈は同じなんだよ
ローンの返済年額や返済可能な元本を計算するときも、下り階段で使用する係数が使えます。
減債基金係数と資本回収係数の覚え方

最後は残り2つの、減債基金係数と資本回収係数の覚え方です
この2つを入れ替えた選択肢がよく出題されるため、カンペキに区別できるようにする必要があります。
減債基金係数と資本回収係数は、「年金〇〇係数」とは逆に、「運用後の目標額」や「受け取り前の元金」に乗じて、1年あたりの金額を求める係数です。

上り階段、下り階段の「大きいブロック」に掛け算する係数です
積み立て問題に使う係数が「減債基金係数」で、受け取り問題(返済問題)に使う係数が「資本回収係数」となります。

減債基金係数と資本回収係数を覚える方法は、語呂あわせや言葉のイメージがあります。

覚えやすいものをお使いください!
おすすめは語呂合わせです!
減債基金係数は、「現在」を求める係数ですから、「減債」(ゲンサイ)と「現在」の語呂合わせで覚えることができます。
また、資本回収係数は「未来(終価)」を求める係数ですから、「回収」(カイシュウ)と「終」の音の一致で覚えることもできます。

・減債(ゲンサイ)→現在(ゲンザイ)
・減債基金→現在(現価)
・資本回収→未来(終価)
先頭の文字(減)と最後尾の文字(収)がポイントです!
減債基金係数は「基金」という言葉から、国民年金基金や厚生年金基金といった、「年金を積み立てる」をイメージして覚えることができます。
一方、資本回収係数は、「受け取る(返済する)=減る=回収されていく」をイメージして覚えることができます。

・減債基金→毎年積み立てる
・資本回収→毎年回収する
減債基金係数と資本回収係数は、どちらか1つをしっかり覚えていれば「上り階段・下り階段」の図解から消去法で導き出すこともできます。

もし試験中に思い出せなくなったら、とりあえず手を動かして、下記のように上り階段と下り階段の図を描いてみましょう

まずは、「段の部分(小さいブロック)」に乗じる係数として、年金終価係数・年金現価係数を書き込みます。
次に、図の「?」のところに減債基金係数と資本回収係数のどちらか思い出せるほうを書き込むことで、もう一つの係数を特定できます。

「減債(ゲンサイ)」=「現在(ゲンザイ)」で減債基金係数だけ語呂合わせで覚えて、残りを資本回収係数とすれば、十分正答できます!
6つの係数の逆数関係について
ここでは、FP試験のテキストなどでよく解説されている6つの「逆数関係」について解説します。
近年は出題がみられず必要性は高くないため、余裕のある方だけ読み進めてください。
FP試験のテキストに、「6つの係数は、それぞれ逆数関係にある」という説明があります。

逆数ってなんだっけ?

2つの数字を掛け算したとき「1」になる数字のことだよ
「3」と「3分の1」の関係が「逆数関係」だね
ここまでの6つの係数の図解を思い出せば、逆数関係も自然と覚えることができます。



図で現在と未来で「対」になってる係数が逆数関係にあたるんだね
逆数関係の一覧表
表にまとめると下記のとおりです。
| 現価係数 | 終価係数 |
| 年金現価係数 | 資本回収係数 |
| 減債基金係数 | 年金終価係数 |

でも、こんな知識いつ使うの?

昔は必要だったんだ…
かつては「係数あり」の解答に必要だった
かつては、この関係を理解できていなければ解けない問題がありました。
それは、係数の値が与えられる「係数あり」の問題で、このうち、問題文に6つのうち3つしか係数を与えない問題です。
解答には問題文で与えられていない係数を使用する必要があります。
そこで受験者は、係数の「逆数関係」を計算し、与えられた係数から解答に必要な係数を自ら算定する必要がありました。
例えば、元本を年利2%で3年運用する場合に使用する「終価係数」は「約1.061」(=1.02^3乗)です。
この時、解答に必要な係数が「現価係数」であれば、逆数の「1÷1.02^3乗」から「約0.9423」を自力で計算します。端数処理は問題文にしたがいます。
筆者が確認できる範囲では、2018年のFP1級の学科試験(きんざいが実施する学科試験)で、問題文の資本回収係数の値から、年金現価係数を計算させて解答させる出題がありました。
しかし、最近の「係数あり」の問題は、6つの係数がすべて与えられているものしか見かけません。
したがって、重要度は低いと思います。

自分で係数を計算…?
これは悪夢のような問題だね…

もしこれが復活するとしたら、1級のきんざい学科試験じゃないかなと思うよ
でも近年はでてないね
1級対策の演習をこちらの記事の後半に掲載しました。逆数関係を使う方法も解説していますのでご活用ください。
直前でも間に合う!全級一発合格者がおすすめする問題集
FP3級から1級の試験をすべて一発合格した筆者は、すべての受験でTACさんの「あてるシリーズ」を直前に解いています。
「あてるシリーズ」とは全3回分の予想問題が入った模試になります。
おおむね試験の年度ごとに新しいシリーズに更新され、試験で狙われやすい法改正にも完全対応しています。
おすすめのポイントは、安価な割に問題の質が高いことです。

特に2級については、体感的には10点~20点くらいこの問題集で底上げできたと思います

1級の学科試験は合格点ギリギリでした
この問題集がなければ解けなかった問題もあるため、本当に感謝しています。
迷っている方は、問題集の「的中実績」を参考にしてください。
問題集を開いてすぐのページに、それまでの「的中実績」が大体いつも書かれています。PCであれば、Amazonの「試し読み」から「的中実績」のページを確認できます。
的中実績を見れば、おすすめする理由がきっと伝わると思います。商品名に偽りなしです。
言い換えると、ここまで的中しているものなので「この問題集でそこそこ点が取れないと本番もやばい」という目安になります。
ここまで読んでくださりありがとうございました。

