FP(ファイナンシャルプランナー)資格で未経験から転職できる?7つの仕事と年収を解説

FP(ファイナンシャルプランナー)資格で未経験から転職できる?仕事と年収を解説

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FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を取得したものの、金融や不動産などの仕事は未経験。

こうした状況でも、FP資格を活かして転職できる仕事はあります。

当サイトが2026年10月にハローワークの求人を調査したところ、FP資格を採用や資格手当で評価する求人のうち、7割以上が、FP関連の業務経験を必須としていませんでした。

つまり未経験でも、FP資格を活かして新しい仕事を始めるチャンスは結構あるのです。

この記事では、実際の求人調査をもとに、未経験から応募できる仕事と、これまでの職歴を活かせる仕事を紹介します。

あわせて仕事内容や年収、FPの勉強で興味を持った分野がどのような仕事につながるかも具体的に見ていきます!

記事では、日本FP協会や厚生労働省の統計データに加え、当サイトが関東1都6県のハローワークで独自に調べたFP関連求人の調査結果を使用しています。

詳細な調査条件はFP(ファイナンシャルプランナー)資格を活かせる仕事調査にまとめています。

あくまで傾向分析のための独自調査であり、個々の求人情報は掲載していません。

この記事を書いた人

1級FPライター

イシダ

プロフィール

FP全級を独学で一発合格(1級はきんざい学科→協会実技)/相続とタックスが得意/元・会計事務所/ Lancers金融ライタースペシャリスト認定

FP資格を活かせる転職先にはどんな業界がある?年収も紹介

FP資格を持つ人が活躍できる業界は、実はかなり幅広く存在します。

日本FP協会が公開しているCFP・AFP認定者の所属業種を見ると、証券会社や銀行のほか、不動産会社、一般企業や士業事務所などにもFP資格の保有者がいることが分かります。

こちらが、日本FP協会による、CFP・AFP認定者が実際に働いている業種の一覧です。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」に掲載された関連職業の年収を、当サイトで組み合わせています。

所属業種認定者の割合関連する仕事と年収の例
生保・損保21%保険営業:540.6万円
証券19%証券外務員:664.5万円
事業会社14%経理事務:512.2万円/一般事務:541.4万円
銀行・金融12%銀行等窓口事務、銀行・信用金庫の渉外担当など
FP事務所・士業事務所7%FP相談、資産設計、税務・会計補助など
不動産・住宅6%住宅・不動産営業:660.7万円
協同組合5%JAなどの窓口、営業、総合職
官公庁・自治体・団体4%行政事務、相談支援など
学生・主婦・主夫・その他12%―

※所属業種の割合は日本FP協会「FP資格ガイドブック」の資格認定会員属性によるものです。
※年収は厚生労働省「job tag」に掲載された関連職業の公表値で、FP資格保有者に限定して調査された年収ではありません。

保険営業や住宅・不動産営業など、FPの知識と仕事内容が結びつく職業では、年収500万~600万円台の公表値もあります。

それでは、こうしたFP資格で活躍できる業界に、実務経験がない状態からどうやって入っていけばよいのでしょうか。

当サイトで調べてみました。

未経験でも応募できる!FP資格を評価する求人を分析してみた

ここまでのとおり、FP資格を持つ人は幅広い業界で活躍しています。

それでは、関連する業務に就いたことのない『未経験者』であっても、FP資格を活かせる業種に転職できるのでしょうか。

そこで当サイトが定期的に実施するハローワークの関東1都6県のFP求人調査のうち、2026年10月の調査結果から、未経験でも応募できる求人の傾向を分析しました。

内閣府の調査では、全職種の募集時給の中央値は、ハローワークが990円、民間求人が1,200円(約1.21倍)でした。比較したどの年も、民間求人の募集時給がハローワークを上回っています。

▷(参考)内閣府「経済財政分析ディスカッション・ペーパー DP/26-12」

正社員の年収を直接比較したものではありませんが、ハローワークの賃金は、民間求人よりも低くなりやすい傾向がみられるのです。

今回、求人から推計できる下限年収の水準も記載していますが、これらは下限であることも含めて参考にとどめ、まずは未経験でも歓迎されやすい業種・業務の内容を確認してみてください。

経験をもとめない求人が7割を超えた

調査では、FP資格を採用や給与面(資格手当など)で評価する72件の求人が見つかりました。

FP資格を必須とする求人は3件、採用で優遇する求人は56件、採用条件にはせず資格手当の対象としている求人は13件でした。

これらを求人票に記載された経験条件によって、以下の4種類に分類します。

・経験不問(未経験可、あるいは経験の条件欄に記載なし)

・経験があれば尚可

・経験必須(営業や経理など、FP関連の業種にこだわらない)

・経験必須(FP関連の特定の業務経験にこだわる)

結果は次のとおりでした。

経験条件件数主な仕事年収(下限)
経験不問34件(記載なし14件を含む)保険代理店の営業・事務、住宅・不動産営業、協同組合の窓口・総合職など300万円台が中心。不動産営業には500万円台も
経験があれば尚可20件保険ショップの相談、住宅営業、相続・税務、経理など300万円台が中心
経験必須
(業種不問)
6件営業・経理経験を活かす相続コンサル、建設営業、経営企画など300万~500万円台
経験必須
(FP関連業種)
12件不動産・住宅、保険の経験者向け営業など不動産営業には年収700万円台の求人も
合計72件

※年収は、求人票の月額の下限(固定残業代を含む)×12か月に、前年度の賞与実績を加えて推計した下限額です。

72件のうち、経験不問が34件、経験があれば尚可が20件であり、業務経験を必須としない求人が全体の4分の3を占めました。

しかも、住宅・不動産、保険代理店の事務や営業、JAの総合職、税務会計の補助など、FP関連の幅広い分野の求人が見つかっています。

さらに経験必須の求人といっても、そのなかには、営業や経理などFP関連以外の事業会社などで経験できるものがあります。

つまり、FP資格を取得して初めてその業界に入る場合も、営業や経理などの他業種での経験を活かしてFP関連業界へ進む場合にも応募できる求人がそれぞれあるのです。

それでは、具体的にどのような仕事が募集されていたのかを、経験不問、経験あれば尚可、経験必須(業種不問)、経験必須(FP関連業種)の順に見ていきます。

経験不問(記載なし含む)

まずは、経験不問34件(経験の条件欄に記載がない14件を含む)の主な求人内容から見ていきましょう。

分野募集されていた仕事FPの評価推計下限年収
協同組合JAの貯金・融資・共済窓口、支店営業、総合職優遇(等級指定なし)300万~400万円台
不動産・住宅注文住宅営業、新築住宅営業、不動産売買・賃貸営業、土地仕入れ営業、法人向けマンション販売、営業事務優遇(等級指定なし)、資格手当200万~500万円台
建設・測量アパート・マンションの建築提案、大型建設の企画営業、測量の現場・事務優遇(測量で3級)300万~400万円台
保険代理店損保・生保の営業、保険コンサルタント、営業アシスタント、事務優遇、資格手当(2級など)200万~300万円台
事業会社の管理部門建設会社の経理、製造業の総務・人事優遇(等級指定なし)、資格手当(2級・3級)500万円台
会計事務所・税理士法人税務会計スタッフ、日商簿記3級が必須優遇(3級)200万~300万円台
相続コンサル相続・生前対策の相談優遇(等級指定なし)300万円台

未経験から応募できる仕事といえば、営業職が中心となるイメージが強かったのですが、今回の調査では、窓口業務、保険代理店の営業アシスタント、会計事務所のスタッフ、経理や総務・人事など、営業以外の仕事も見つかっています。

一方、会計事務所・税理士法人の税務会計スタッフの求人は、未経験可でFPを優遇するものの、日商簿記3級を必須としている点に特徴があります。

給与面にも注目したい求人がありました。

不動産の売買・賃貸営業には、経験不問で推計年収下限が500万円台となり、FP資格に月5,000円~1万5,000円の資格手当を支給する募集があります。

住宅営業では、未経験で入社した社員の入社8年目の給与実績として、年収800万円台を掲載する求人も見つかりました。

・FPの実務経験がなくても、応募できる仕事はけっこう幅広いこと

・働いて経験を積めば、さらに上の年収を目指せるケースが実際の求人票から確認できたこと

この2つが、今回の調査の収穫でした。

具体的に、FP何級から優遇される傾向があるの?

入口は広めに設定しているけれど、資格手当という形で評価するのはFP2級からが多かったよ

採用条件としてFPの等級を指定する求人はほとんどなく、指定があっても3級でした。一方、資格手当では2級を対象にする例が目立ちます。

経験があれば尚可

続いて、実務経験を歓迎するものの、応募の必須条件とまではしていない求人です。

分野募集されていた仕事・歓迎経験FPの評価推計年収下限
保険代理店・保険ショップ来店型保険相談、生命保険営業、保険事務。保険業界や法人営業の経験を歓迎優遇(1~3級など)、資格手当200万~300万円台
不動産・住宅注文住宅営業、不動産仲介。住宅営業や不動産実務経験を歓迎優遇(一部で2級)300万円台
相続・資産税相続相談、事務補助、資産税コンサル。顧客相談や不動産実務の経験を歓迎優遇(2級・AFP・CFP・3級など)300万円台
銀行・金融信用金庫の法人営業。金融機関の実務経験を歓迎優遇(3級)400万円台
会計・経理・税務税務会計スタッフ、不動産会社の経理事務。経理・総務・金融機関の経験を歓迎優遇(3級)、資格手当300万~500万円台
建設住宅会社の施工管理。実務経験を歓迎資格手当300万円台
団体・相談支援NPOの総合相談。相談支援の経験を歓迎優遇(等級指定なし)200万円台

この区分では、来店型保険ショップの相談員や相続相談など、顧客の生活や財産について相談を受ける、よりFPらしい仕事が増えています。

ただし、歓迎される経験は、必ずしもFPに関する仕事ではありません。法人営業、顧客相談、経理・総務、金融機関での業務など、顧客や事業の数字に触れてきた職歴を評価する求人もありました。

例えば、不動産会社の経理事務では、経理の経験を歓迎し、FP資格に手当を支給するうえ、推計年収下限が500万円台になる求人も見つかりました。

FPに関連する業界での経験がなくても、これまでの仕事の経験にFP資格を合わせることで歓迎される求人があるということです。

この区分では、これまでの職歴とFP資格の両方が評価される求人が確認できました。

未経験から新しい業界に入りたい方と、他業界からキャリアを広げたい方の双方にとって、検討する価値のある募集です。

一方、経験不問の区分と比べると、FPの等級を指定する求人が増えています。

たとえば、注文住宅営業の求人では「FP2級をお持ちの方は尚歓迎」、住宅・相続の相談職では「2級FP技能士・AFP・CFPがあれば尚可」としています。

一つ前の経験不問の区分では、採用条件として2級を挙げる求人はなく、2級は資格手当の対象として出てくるだけでした。

FPの知識を顧客の相談や提案に直接使う仕事ほど、どの等級まで学んだかを見ている、と読めます。

経験必須(業種にこだわらない)

ここからは実務経験が必須となる求人です。

まずは、経験を積んだ業界までは指定していない区分の求人から確認します。

分野募集されていた仕事・必須経験FPの評価推計年収下限
相続コンサル相続相談・営業。他業界での営業経験も対象優遇(等級指定なし)300万円台
建設土地活用営業、医療介護施設の建設を提案する法人営業。業種を問わない営業経験優遇、資格手当(2級・3級)400万円台
建設建設営業リーダー候補。建設営業または受注型営業の経験、別途資格必須優遇(等級指定なし)500万円台
企業の管理部門経営企画のマネージャー候補。上場企業などでの経理実務の経験(業界不問)優遇(等級指定なし)500万円台

相続コンサルタントでは、業界を問わず営業経験を評価する求人がありました。

これまで顧客の話を聞き、課題を整理し、商品やサービスを提案してきた経験を、今度はFPの相続の知識と組み合わせることができます。

建設会社の土地活用営業でも、業種を問わない営業経験が応募条件となっていました。この求人にはFPの資格手当もあり、採用と給与の両面で評価されています。

営業経験のほかには、経営企画のマネージャー候補として、他社での経理実務の経験を必須とする求人が見つかりました。

企業のお金の流れを読み解いてきた経験を、今度は経営計画や事業の将来を考える仕事に活かす働き方が見えてくる求人です。

さらに、今回の72件とは別枠で調査した住宅メーカー1社には、FP2級などの資格に加え、営業経験5年以上と管理職経験を求める求人がありました。この求人も業界経験は指定されておらず、モデル年収は600万~1,200万円台です。

経験がかなり給与面で評価されてる求人だね

最初はみんな未経験。

だけど、これまでの職歴とFPの専門知識を合わせることで、専門職やより責任のある管理職への道に進む足掛かりにもなるんだ。

経験必須(FP関連の業種)

最後は、不動産・住宅や保険など、特定の業界・職種での経験を必須とする求人です。

分野募集されていた仕事・必須経験FPの評価推計年収下限
不動産・住宅不動産売買・賃貸、分譲住宅、注文住宅、リフォーム営業。不動産・住宅関連の実務経験優遇(2級・1級など)、資格手当200万~700万円台
保険代理店・保険ショップ保険営業、生命保険ルート営業、営業教育。保険・金融分野の経験必須・優遇(2級・3級・AFP・CFPなど)300万円台
会計・税務税理士補助。会計事務所経験2年以上、簿記2級必須優遇(等級指定なし)200万円台
FP教育教材編集・事務。金融関連の経験や資格など必須(AFP・CFPなど)300万円台

まって、ここまでの求人と年収があまり変わってないような…?

ごめんね、年収の欄は一定のルールで「下限」を推計した結果を書いているんだ。

そのせいで、一見しただけでは、これまでの求人との違いが伝わりにくいものとなってしまったよ

ですが、経験者向けならではの数字も確認できています。

まず、分譲住宅営業の求人には、月給50万円・賞与を含めて年収700万円の条件に加え、年収例「入社2年目 年30棟契約で、1,000万円+契約手当」が掲載されているものがありました。

不動産売買仲介でも、歩合給を含む給与モデルとして、上位の担当者で年収700万円+賞与、さらに大きな利益を上げた場合は年収1,140万円+賞与という例を示しています。

いずれも契約件数や利益など、成果しだいの数字です。それでも、不動産・住宅の分野で経験を積み、成果を出せる人には、年収1,000万円を超える道があることが分かります。

また、高い年収が示されているのは、不動産・住宅業界だけではありません。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、「ファイナンシャル・プランナー」の年収として1,134.6万円の数字が示されています。ここには、FP事務所で相談業務を担当するスタッフや、銀行・証券・保険などの金融機関で働くFPが含まれます。

▷(参考)厚生労働省|job tag「ファイナンシャル・プランナー」

ここから、FPの専門性と実務経験を積み重ねることで、1,000万円台の高年収を目指す道があることが見えてきます。

転職活動をはじめる前に

統計や求人情報だけでは、詳しい業務内容や年収との関係まではわからない部分があります。

本格的に活動をする前に、もう少し自分で具体的かつタイムリーな情報収集がしたい場合は、実際にそこで働く社員のクチコミを見ることがおすすめです。

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FP資格を活かす7つの仕事|仕事内容と向いている人

FP資格を活かし、未経験から業界経験を積んでいくには、まずは自分に向いている仕事を考える必要があります。

ご存知のとおり、FP技能検定で学べる知識はとても広く、多くの業界の役に立つことができます。

なので未経験から経験を積みたい方は、勉強するなかで「何が一番興味をもって学べたか」を基準にして考えることをおすすめしたいです。

FPの勉強で興味を持ったことつながる仕事
(仕事の説明文に移動します)
住宅ローン、住宅購入の資金計画▷住宅・不動産営業
保険や公的保障の仕組み▷保険代理店・保険ショップ
相続や財産の引き継ぎ方▷相続コンサルティング
税制や社会保険▷会計・経理・税務
保険・融資・資産形成などを幅広く学んだこと▷協同組合・信用金庫などの地域金融機関
不動産の有効活用や相続対策▷建設・土地活用の営業
社会保険・公的年金などの制度▷総務・人事

ここからは、それぞれの仕事で何をするのか、FP知識がどんな人の役に立てるかを具体的に紹介します。

「年収の目安」は当サイトの調査による推計年収(下限)です。

住宅・不動産営業|住宅ローンや資金計画の知識を活かせる

住宅・不動産営業といっても、仕事は一つではありません。注文住宅の営業は、顧客の希望を聞きながら建築プランや資金計画を提案します。不動産仲介なら、物件の紹介や現地案内、売買契約までの調整が中心です。土地仕入れ営業は、住宅などを建てるための土地を探し、所有者との交渉を進めます。

仕事の種類は違っても、住宅ローンの返済計画や住宅取得にかかる税金といったFPの知識が役立つ場面があります。

家は、多くの人にとって人生で最も大きな買い物の一つです。希望する住まいが見つかっても、住宅ローンを無理なく返済できるか、購入後の生活に支障はないかと不安を抱える人は少なくありません。

そんな顧客と一緒に資金計画を考え、住宅購入の不安を一つずつ解消していく。家を売ることだけでなく、家族が望む暮らしの実現を手伝えることが、この仕事の魅力です。

年収の目安
  • 未経験から応募できる各求人の推計年収下限額:288万~507万円(300万円台が中心)
  • 求人票の年収例:未経験入社8年目の給与実績で800万円台。土地仕入れ営業では2年目570万円、4年目1,027万円(歩合給を含む)
  • job tag「住宅・不動産営業」の公表年収:660.7万円

住宅・不動産営業には、契約や売上の成果に応じた歩合給・インセンティブのある仕事もあります。今回の調査では、経験不問で推計年収下限が500万円台の求人や、FP資格に月5,000円~1万5,000円の資格手当を支給する求人もありました。

あわせて宅建士や建築士を評価する募集もあります。住宅ローンや不動産に興味を持ったことをきっかけに、営業の経験と専門知識を重ね、その成果を収入にもつなげていける分野です。

民間求人には、「金融×不動産」の高年収のものが存在します。

FP資格にプラスして、宅建士の資格をとることもおすすめです。

保険代理店・保険ショップ|相談だけでなく事務の仕事もある

保険代理店・保険ショップでは、顧客の家族構成や生活状況、将来のリスクを踏まえ、生命保険や損害保険を提案します。来店型ショップなら、すでに加入している保険の見直しや、新しい保障の相談を受ける仕事です。

遺族年金や高額療養費制度など、FPの勉強で公的保障の仕組みを知ると、民間保険の役割も違って見えてきます。

病気で働けなくなったとき、公的な制度でどこまで生活を支えられるのか。家族を残して亡くなった場合、遺族にはどのような保障があるのか。保険の相談は、こうした制度を踏まえて、顧客が本当に備えるべきリスクを考える仕事です。

万が一のときにも、顧客やその家族が生活を続けられるよう、必要な備えを整えることに価値があります。

年収の目安
  • 未経験から応募できる各求人の推計年収下限額:272万~388万円
  • 求人票の年収例:生命保険営業(新卒入社の年収モデル)で入社3年目400万円、入社9年目500万円、係長550万円、課長680万円
  • job tag「保険営業(生命保険、損害保険)」の公表年収:540.6万円

保険の仕事は相談や営業だけではありません。今回の調査では、FP2級を資格手当の対象とする保険コンサルタントのほか、営業アシスタントや事務の求人も見つかりました。事務職でFP2級に月1万円の手当を支給する例もあります。

保険の販売には、生命保険の一般課程など、商品に応じた業界資格や知識も必要です。公的保障と民間保険の関係に興味を持った人なら、その知識を相談に活かす道も、契約手続きを支える仕事から実務を覚える道もあります。

相続コンサルティング|家族の思いと財産を次の世代につなぐ

法定相続分や遺産分割、相続税の計算など、FPの相続分野に興味を持った人には、相続コンサルティングという仕事があります。

相続には、財産をどう分けるかという問題だけでなく、家族それぞれの事情や思いが関わります。財産を残す人は、誰に何を引き継いでもらいたいのか。受け取る家族は、その財産を今後の生活にどう活かしていくのか。

相続コンサルタントは、こうした話に耳を傾け、課題を整理します。税務申告や登記など専門資格が必要な業務は税理士や司法書士などと連携し、相続の準備を進めていきます。

制度や数字だけでは答えが出ないこともあるからこそ、家族の思いを整理し、安心して財産を引き継げるよう支えることに、この仕事ならではのやりがいがあります。

年収の目安
  • 今回見つかった相続コンサルタント各求人の推計年収下限額:306万~392万円
  • 個人の年間売上に応じて、20~30%をインセンティブの目安とする求人もある

今回の調査では「FP有資格者(経験不問)」と明記する求人がありました。一方で、他業界の営業経験を必須とする求人もあり、顧客との信頼関係を築いてきた経験を相続の分野で活かせます。

宅建士、行政書士、司法書士などの資格を歓迎する募集もあります。家族の財産や将来に関わる相談を仕事の中心にしたい人にとって、FPで学んだ相続の知識が直接つながる分野です。

会計・経理・税務|事業や会社を数字の面から支える

所得税や相続税の仕組み、税額の計算。FPの勉強でタックスプランニングが面白かった人には、会計・経理・税務の仕事があります。

会計事務所では、顧問先から預かった請求書や領収書を整理し、会計ソフトへの入力、決算書や確定申告書の作成補助などを行います。一方、企業の経理は、自社の売上や経費、入出金を記録し、決算に必要な数字を整える仕事です。

例えば個人事業主にとって、確定申告は毎年向き合う大切な仕事です。しかし、本業をこなしながら帳簿を整え、税金を計算するのは簡単ではありません。

会計事務所がその業務を支えれば、事業主は安心して本業に取り組めます。企業の経理がまとめる数字も、会社の状況を把握し、次の経営判断をするための土台になります。

数字を整えることが、事業や会社の活動そのものを支えている。 そこに、この仕事の面白さがあります。

年収の目安
  • 未経験から応募できる会計事務所などの各求人の推計年収下限額:294万~339万円
  • 経理経験を歓迎する不動産会社の経理事務:推計年収下限500万円台
  • job tag「経理事務」の公表年収:512.2万円

FPの税金に関する知識は、仕事を理解する入口になります。ただし、帳簿や決算書を扱うには簿記・会計の知識も必要です。今回の調査では、日商簿記3級を必須としてFP資格を優遇する求人があり、経験者向けには簿記2級や会計事務所での実務経験を求める募集もありました。

税金への興味を簿記と会計の実務へ広げる道もあれば、すでに持っている経理経験とFP資格を組み合わせ、別の業界で働く道もあります。

どんな勉強が必要か、ちょっとのぞいてみるなら

簿記がどんなものか少し学んでみるなら、『オンスク.JP』の「ウケホーダイ」で日商簿記3級の講座を月1,000円台で試せます。

サブスクなので、他にも宅建士、社労士、証券外務員二種、ITパスポートなど、70以上の講座が受け放題となります。

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こちらの記事でおすすめの使い方を解説しています

気になる資格がいくつかあって、どれから勉強しようか迷っている人におすすめです。

JA・信用金庫などの地域金融機関|地域の暮らしと事業を支える

保険、金融資産運用、住宅ローン。FPの勉強で、特定の分野に絞らず幅広いお金の知識を学ぶことが面白かった人には、JAや信用金庫などの地域金融機関があります。

JAの仕事には、貯金や共済、融資などの窓口業務や営業、総合職があります。窓口を訪れる人の相談は、貯金の手続きだけとは限りません。住宅を購入するために融資を受けたい人もいれば、将来に備えて共済や貯蓄を考える人もいます。

人生の節目に生じるさまざまなお金の悩みに、身近な窓口として応えていく。地域の人から、お金のことで頼りにされる存在になれることが、この仕事の魅力です。

一方、信用金庫の法人営業では、相談相手が地域の企業や事業主に変わります。事業を続けるための運転資金や、新しい設備を導入するための融資。資金面の相談に応じることで、地域の企業の経営を支えます。

年収の目安
  • JAの窓口・総合職の各求人の推計年収下限額:343万~456万円
  • 信用金庫の法人営業の推計年収下限:448万円

今回の調査では、金融機関での経験を問わないJAの求人も見つかりました。賞与が年3回、計7.5か月分という募集もあります。一方、信用金庫の法人営業には、金融機関の実務経験を歓迎し、FP3級を優遇する求人がありました。

証券外務員、宅建士、日商簿記3級などを評価する求人もあります。個人の家計から事業資金まで、FPで学んだ幅広さを土台に金融の仕事を覚え、地域を支える職場です。

建設・土地活用の営業|土地に新しい役割を与える

FPの不動産分野では、土地を売買するだけでなく、賃貸住宅を建てるなどして活用する方法も学びます。その知識を仕事にできるのが、建設・土地活用の営業です。

土地を所有していても、十分に活用できていなかったり、管理や相続に悩んでいたりする人がいます。そうした所有者に対し、土地の条件や将来の希望を聞きながら、賃貸住宅などの建築を提案します。

建設資金をどう調達し、家賃収入でどの程度回収できるのか。相続への備えまで含め、長い目で計画を考える仕事です。法人向けの営業では、企業が新しい施設を建て、事業を広げる計画に関わることもあります。

眠っていた土地に新しい役割を与え、所有者や次の世代の暮らしにつなげていく。 不動産の有効活用や相続対策に興味を持った人にとって、FPで学んだことが具体的な計画として形になる面白さがあります。

年収の目安
  • 経験不問の建築提案・企画営業の各求人の推計年収下限額:288万~434万円
  • 業種を問わず営業経験を求める土地活用営業の推計年収下限:420万円

今回の調査では、経験不問の建築提案営業に加え、他業界の営業経験を応募条件とする土地活用営業も見つかりました。FP2級に月1万5,000円、3級に月5,000円の資格手当を支給する募集や、宅建士・二級建築士を評価する求人もあります。

建設の専門知識は実務の中で覚える必要がありますが、顧客の話を聞き、提案をまとめてきた経験は別の業界から持ち込めます。FPの知識と営業力を組み合わせ、土地所有者や企業の将来に関わる大きな計画を動かす仕事です。

総務・人事・経営企画|働く人と会社を内側から支える

社会保険や公的年金の仕組みを学んだとき、これまで知らなかった制度の多さに驚いた人もいるでしょう。その知識が役立つ場所は、顧客への相談業務だけではありません。

総務・人事では、従業員の入退社や社会保険の手続き、福利厚生など、同じ会社で働く人の生活に関わる制度を扱います。

結婚や出産、病気による休業、退職。従業員の生活が変わる場面には、それぞれ必要な手続きや利用できる制度があります。制度を正しく理解し、必要な手続きへつなぐことで、従業員が安心して働き、生活を続けられるよう支えます。

FPで知った制度を、今度は同じ職場で働く人のために使う。 社会保険や公的年金の勉強に興味を持った人には、そんな働き方があります。

同じ管理部門でも、経営企画は役割が異なります。会社の事業計画や経営上の課題、業績の分析などに関わり、経理などで身につけた会計・財務の知識を経営判断につなげていく仕事です。

年収の目安
  • 経験不問の製造業の総務・人事:推計年収下限300万円台
  • 経理実務経験を必須とする経営企画マネージャー候補:推計年収下限500万円台

今回の調査では、総務・人事にFP2級・3級の資格手当を設ける求人がありました。一方、経営企画のマネージャー候補は業界を問わず経理実務を必須とし、FP資格を優遇しています。

未経験から社内の制度や手続きを覚えていく道と、すでに身につけた経理経験を活かして経営に近い仕事へ進む道。どちらも、FPの知識を企業の内側で活かす選択肢です。

FP資格を活かして未経験から転職するには

FP資格を評価する仕事には、未経験から応募できる求人も、これまでの営業や経理などの経験を活かして応募できる求人もあります。

さらに経験を積んで専門性を高めた先には、年収1,000万円台も見えてくる職業です。

ただ、未経験からの転職を考えていても、いきなり転職支援サービスなどを活用してガンガン行動するのは、まだ決意していないうちだと気が引けるのではないでしょうか。

かといって、統計や求人情報だけでは、興味のある業種や会社があっても詳しい業務内容と年収の関係まではわかりません。

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