【カタカナ語】アジテーションを解説

日本でのアジテーションの意味を解説

アジテーションの意味

アジテーション」という言葉は、「扇動」の意味で使われるカタカナ用語です。

大衆を扇動する人のことを「アジテーター」といい、「アジテーション」もまた、不安や怒りなどで大衆を煽る「扇動」の意味で用いられます。

例:〇〇さんのテレビでのあの発言は、視聴者のアジテーションが目的なのでしょうね

英語の「agitation」は動揺、不安、社会運動をすること

アジテーションは、英語の「agitation」に由来しています。

アクセントは「アジイション」であり、日本のカタカナ用語とは異なります。

日本の「アジテーション」のアクセントは「欧米か」と同じです。ただし、ローテーションやフォーメーションのように人によって変わるかもしれません。

英語の「agitation」の意味について辞書で調べてみると、次のとおりでした。

1.動揺、不安、心配

2.社会運動や政治運動をすること、議論をすること

3.攪拌(かくはん=まぜること)

1番手となる意味は、動揺や不安であり、扇動の連想させる言葉は2番手です。

ただ、日本の「アジテーション」は「扇動」の意味で伝わる可能性があるため、「動揺」などの他の意味で使いたい場合は注意が必要です。

動詞の「agitate」は扇動する、怒らせる

「agitation」の動詞形は「agitate」となります。アクセントは「ジテイト」です。

英語の「agitate」の意味は、「扇動する、怒らせる、不安にさせる、攪拌する」などになります。

「攪拌」(かくはん)だけ意味が浮いているようにも思えますが、「扇動・怒り・不安→人の想いや感情を揺さぶる」と捉えれば、「攪拌」もまた、対象が液体などであるだけで類似点があると考えられます。

医療業界のアジテーション

一般的には「扇動」の意味で知られるアジテーションですが、医療の業界では「興奮」や「攻撃」の意味合いで、患者さんの状態について「アジテーション」を用いるようです。

緩和ケア

苦痛を取り除くための鎮静効果を測るためのスケールに、「Richmond Agitation-Sedation Scale(RASS)」というものがあります。

この語に含まれる「Agitation-Sedation」の部分は「興奮と鎮静」という対比の意味で用いられていると考えられます。

認知症

アルツハイマー型認知症によって起こる攻撃的な言動や焦燥にかられた言動のことを、アジテーション症状アジテーション行動などと呼ぶことがあるようです。

音楽業界のアジテーション

音楽では、イタリア語の「agitato」(アジタート)が知られています。

「agitato」は作曲家による演奏記号のうち発想記号と呼ばれるもので、意味は「激して、興奮して、せき込んで」です。

「agitato」が曲の冒頭から示されている有名なものに、ベートーヴェンのピアノソナタ「月光」の第3楽章や、ショパンの「幻想即興曲」があります。

発想記号には他にも「cantabile」(カンタービレ:歌うように)のように、創作物で有名になったものもあります。

アジテーションのまとめ

・日本では主に大衆を煽る「扇動」の意味で用いられる

・本来の意味は、動揺、不安、社会運動をすることであり、業界によっては「扇動」よりも有名な意味がある

・日本のカタカナ用語の発音(欧米か)で使う場合、「扇動」と理解されやすいので、別の意味で使いたい時は注意が必要である